FLOWER
お久しぶりです。すかいです。
僕は花火を見に行きたいのです。
夜の空を飾る綺麗な花
街の声をぎゅっと光が包み込む
音の無い二人だけと世界
聞こえた言葉は
「好きだよ」
好きな女の子とふたりで、花火を見に行きたい。浴衣を着て。でも僕がその子のことを好きってだけじゃだめなんだって思っています。
何億という人口の中で、お互いにたったひとりと巡り合って、想い合って、伝え合うのはなんで素敵なことなんでしょう。そしてなんて儚いことなんでしょう。
奇跡に近い巡り合い。ひとりの気持ちじゃ決まらない。ひとりがいくら想っても、叶わないこともあるのが恋。
きっとあの子は誰かを想って、その人のために笑顔を振り撒くのかもしれません。その相手が自分だったらいいのにと、何度思ったことでしょう。
夢の中で見えた未来のこと
夏の夜、君と、並ぶ影が二つ
最後の花火が空に昇って消えたら
それを合図に
夢に溺れて、夢を信じて、夢を追いかけて、幻想だと知って、諦められずに、ゆめを作り上げて、幻覚で騙して、また溺れていく。
夢なんて見なければ良かった。
夢でもいいのに。
何度も思い描いて。
浮かべる彼女のすがたは、僕が作り上げた幻想。実際の彼女を、僕は一部分しか知らない。
だからこそ、夢を見てしまう。
なのになぜ、いつまでも追いかける。
きっといい出会いがあるなんてわからない。
今の僕にとっては、彼女が最上に思えてしまう。
いつも通りの朝に
いつも通りの君の姿
思わず目を逸らしてしまったのは
どうやったって忘れられない君の言葉
今もずっと響いているから
最後に会ったのが遠く昔のように、
最後に遭ったのがつい昨日のように、
僕の中の記憶に彼女が、刻まれている。
先に立たない後悔と、不完全な諦めが交わって、いつかの記憶を回想する。
本当なのか嘘なのか。
なぜここまで彼女に惹かれるのか。
僕には何もわからない。
ただ彼女の笑顔だけが目の前に浮かぶ。
夜を抜けて夢の先へ
辿り着きたい未来へ
本当に?あの夢に、本当に?って今も
不安になってしまうけどきっと
今を抜けて明日の先へ
二人だけの場所へ
もうちょっと
どうか変わらないで
もうちょっと
君からの言葉
あの未来で待っているよ
いつになるかはわからない。相手が誰かもわからない。生涯で一番好きだと思える女性と、花火を追いかける日を信じて、僕は明日も夢をなぞる。
どんな未来が待っているのかは誰にもわからないけど。人生は結果論。たらればなんて存在しない。既成事実だけが現実で、幸せかどうかなんて先にはわからない。
だから、今を大切にして、今の自分が幸せになれるように生きていきたい。
その選択の結果として、夢見た道が拓けていれば僕は彼女より笑っているかもしれない。
人を好きになるって、今の僕にはわからない。きっと未来の僕もわからないだろう。でも過去の僕が君を好きだったことは覆しようが無い。
忘れられたら楽なのにな。